前回、僕はClaude(僕は「クロ」と呼んでいます)に画像を貼りすぎて、チャットの上限に達した話を書きました。対処法として、新しいチャットを作り直したわけですが——そのとき、こんな感覚がありました。
「新しいチャットにしたのに、なんだか、消費が早い気がする…?」
正直、最初は「気のせいかな」と思いました。でも、なんだか引っかかる。そこでクロに、「これって気のせい?」と聞いてみたんです。
結論から言うと、気のせいではありませんでした。ちゃんと、仕組みで説明がつく話だったんです。
今回は、その「トークン」という仕組みを、僕みたいなパソコンが得意でない人間にも分かるように、かみ砕いて書いておきます。これが分かると、AIとの作業が、ぐっと快適になります。
この記事で分かること
- 「トークン」ってそもそも何なのか
- なぜ画像を貼ると、制限に早く達するのか
- 新しいチャットに移ると、なぜ軽くなる(&また消費する)のか
- 快適に使うための、ちょっとしたコツ
1.「トークン」は、AIが読み書きするときの「文字数カウンター」
まず、いちばん大事な言葉から。
トークンとは、AIが文章を処理するときの「基本の単位」です。ざっくり言うと、「文字数のカウンター」のようなものだと思ってください。
日本語だと、だいたい1文字が1〜2トークンくらいに数えられます。AIは、僕たちが送った文章(入力)と、AIが返す文章(出力)の、両方でトークンを消費します。
そして、AIとの1回の会話で扱える量には、上限があります。Claudeのウェブ版では、1つの会話で扱える長さは最大でおよそ20万トークンとされています。
この「20万トークン」を、大きなバケツだと思ってください。会話を続けるほど、このバケツに、やり取りした文章がどんどん溜まっていきます。
2.ここが肝心:画像は「たくさんのトークンを食べる」
さて、ここからが本題です。
「文章のカウンター」だと説明したトークンですが、画像も、このトークンを消費します。しかも、けっこうな量を。
Claudeは、画像を「小さなマス目」に分けて認識しています。画像を28×28ピクセルの小さなブロックに区切って、その一つひとつを「見て」いるイメージです。この小さなブロックの一つひとつが、トークンとして数えられます。
つまり、大きな画像や、細かいスクショ1枚には、たくさんのマス目が含まれるので、それだけで多くのトークンを消費するわけです。
前回書いたとおり、僕は1つのチャットに83枚のスクショを貼っていました。文章だけでなく、この画像83枚ぶんのトークンが、バケツにずっしり溜まっていた、ということです。
「ファイルをアップロードするだけでもトークンを消費するので、大量に扱うと、上限に早く達する」——調べてみると、はっきりそう書かれていました。僕の体感は、正しかったんです。
3.なぜ「同じチャット」だと、どんどん重くなるのか
もうひとつ、大事な仕組みがあります。
Claudeは、一度アップロードした画像やファイルを、同じチャットの中ではずっと覚えています。だから、前に貼った画像について後から質問しても、貼り直す必要がありません。これはとても便利な機能です。
でも、裏を返すと、こういうことでもあります。
そのチャットにいる限り、過去に貼った83枚ぶんの画像を、毎回ずっと「背負ったまま」やり取りしている。
新しいメッセージを1つ送るたびに、AIは「これまでの会話ぜんぶ(=83枚の画像を含む)」を読み直したうえで、返事を考えます。だから、会話が長くなるほど、1回のやり取りが重くなっていくんです。

4.だから「新しいチャット」は軽い。でも…
ここまで分かると、僕が感じた「新しいチャットにしたら消費が早い気がする」の正体が見えてきます。
新しいチャットに移ると、バケツが空にリセットされて、いったんは軽くなります。これは事実です。溜まっていた83枚の重荷を下ろせるので、身軽になります。
ただし——新しいチャットで、また作業を始めると、そこにも引き継ぎメモを貼ったり、新しいスクショを貼ったりしますよね。すると、そのぶんのトークンは、新たに消費されます。
さらに、Claudeの利用制限は、単純な「メッセージの回数」だけで決まっているわけではありません。メッセージの長さや複雑さ、添付ファイルのサイズによって、消費量が変わる仕組みになっています。画像を多用する作業は、そもそも1メッセージあたりの「重さ」が大きいんです。
だから、「新しいチャットにしたのに、画像を使う作業だと、やっぱり消費が早い」——この体感は、気のせいではなく、仕組みどおりだったわけです。
5.快適に使うための、僕なりのコツ
以上を踏まえて、僕が実践しているコツを3つ。
コツ①:作業の区切りで、チャットを新しくする
長く重くなったチャットを引きずるより、キリのいいところで新しいチャットに移るほうが、動作も軽く、消費も抑えられます。「引き継ぎメモ」を作っておけば、続きもスムーズです。
コツ②:画像は「必要な1枚」に絞る
なんとなく貼る画像を減らすだけで、トークンの消費はかなり違います。似た画面を何枚も貼るより、要点が写った1枚を選ぶ。これだけで、上限に達するのがずっと先になります。
コツ③:質問は、まとめて送る
これはトークンの節約というより、メッセージ回数の節約ですが——聞きたいことが複数あるなら、1つずつ小分けに送るより、まとめて1回で送るほうが、消費が少なくて済みます。
まとめ
- トークンは、AIが読み書きするときの「文字数カウンター」
- 画像はマス目に分けて認識されるので、貼るとトークンをたくさん消費する
- 同じチャットでは過去の画像をずっと背負い続けるので、会話が長いほど重くなる
- 新しいチャットに移るとリセットされて軽くなるが、そこでまた貼れば当然消費する
- だから「重くなった気がする」は、気のせいではなく、仕組みどおり
パソコンが得意でない僕にとって、「トークン」は最初、なんだか難しそうな言葉でした。でも、「AIが読み書きする文字数のカウンター」で、「画像はそれをたくさん食べる」と分かってしまえば、なんてことはありません。
仕組みを知ると、AIは、もっと気楽な相棒になります。
今回の作業で使っているもの
僕がClaude(クロ)と長い作業を続けられているのは、有料プラン(Proプラン)を使っているからでもあります。無料版でも仕組みは同じですが、トークンや画像を多く使う作業だと、無料版はどうしても早く上限に達しがちです。じっくり作業したい人には、有料プランをおすすめします。
次回は、この記事でも何度か触れた「引き継ぎメモ」の作り方を、実例つきで紹介する予定です。


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