ブログに、自分で作っているアプリの画面を載せようと思いました。開発の記録を残しておきたいし、読んでくれる人にも「こんな感じのものを作っているんですよ」と、雰囲気だけでも伝えたい。そう思って、スクリーンショットを一枚、用意しました。
ただ、そのまま載せるわけにはいきません。アプリの画面には、まだ公開したくない部分——アイデアの中身が読み取れてしまう部分が写っています。そこだけを隠して、雰囲気は残す。いわゆる「モザイク処理」というやつです。今回は、これをAI(僕はClaudeを「クロ」と呼んでいます)にお願いしてみた話です。そして、そこで見えてきた、AIの意外な「苦手」の話でもあります。
「ここ隠して」とお願いしてみた
やり方は、いつもと同じ。画像をクロに渡して、言葉でお願いするだけです。「この数字を隠して」「このボタンの並びを隠して」と、隠したい場所を口で伝えていきます。コードも画像編集ソフトも使いません。
クロは、こう返してくれました。
了解。指定の場所にモザイクをかけていくね。まず画像を確認してから処理するよ。
最初の一発は、わりといい線でした。隠したい場所に、ちゃんとモザイクがかかっている。「お、できるじゃん」と思いました。ここまでは、ほんの数分です。

でも、少しずつズレていた
よく見ると、隠れているようで、隠れきっていませんでした。「文字の右半分だけ隠れている」「一文字分、右にズレている」——そういう、あと一歩のズレが、あちこちにありました。
そこからが、長い共同作業でした。僕が「もう少し左」「もう1.5文字ぶん広げて」「もうちょっと強めに」と伝えると、クロが直してくれる。それをまた僕が見て、「今度は隠れた」「まだ半分」と返す。この往復を、何度もくり返しました。
ごめんね、少し右にズレてたね。1文字分ぶん左に動かすよ。
クロは嫌な顔ひとつせず(AIに顔はありませんが)、根気よく付き合ってくれました。最終的には、隠したかった場所は全部きれいに隠れて、アプリの雰囲気だけがちゃんと残った画像が仕上がりました。上に載せたのが、その完成版です。
作業は5分。でも「燃費」はよくなかった
ここで、面白い——というか、正直ちょっと驚いたことがあります。
実際に手を動かしていた時間は、たぶん5分くらいのものです。人がやれば、画像編集ソフトでサッとモザイクをかけて終わり。そういう作業です。
ところが、この5分のやり取りで、僕はAIの「使用量」を、けっこうな勢いで消費しました。AIには、一日や一定期間で使える量に上限があります。文章を書いてもらうときは、そんなに減らないのに、今回の画像のやり取りでは、体感でぐっと減った。短い時間で、燃費がずいぶん悪かったのです。
クロ自身も、正直に教えてくれました。
正直に言うね。私は、画像に直接モザイクをかける処理は得意じゃないんだ。画像を「見て」、隠す場所を正確に当てるのが苦手だから、「隠れた」「まだ半分」っていう目を借りて、やっと合わせられたんだよ。
「速い」と「得意」は、別の話だった
この体験で、僕なりに腑に落ちたことがあります。AIは、なんでも速く・上手にやってくれる魔法の道具、というイメージがありました。でも実際は、そうじゃない。
文章を書く、調べものをする、アイデアを整理する——こういう「言葉」の作業は、本当に速くて上手い。一方で、画像を細かく見て、ミリ単位で場所を合わせるような「目」の作業は、意外と不器用でした。同じAIでも、得意な仕事と、苦手な仕事があるんです。
そして大事なのは、苦手なところを、人がおぎなえたということ。クロは「場所を当てる」のが苦手でも、「言われたとおりに直す」のは正確です。僕は「ここがズレてる」と見抜くことはできる。だから、二人の目を合わせれば、ちゃんとゴールにたどり着けました。
もし一人で、AIに全部まかせきりにしていたら、たぶん仕上がらなかった。逆に、僕一人で画像ソフトと格闘していたら、それはそれで時間がかかった。お互いの得意・不得意を持ち寄って、はじめて5分の作業になったわけです。
まとめ
- アプリ画面のスクショを、ブログに載せる前に、隠したい部分だけAIにモザイクをかけてもらった
- 最初の一発はいい線だったが、「あと一歩」のズレが多く、「もう少し左」「もっと広く」の往復をくり返した
- 実作業は5分ほど。でも、その割にAIの使用量(トークン)をぐっと消費した——「速いのに燃費が悪い」状態
- AIは「言葉」の作業は得意でも、「画像を見て場所を正確に当てる」作業は苦手だった
- 苦手なところは、人の「目」でおぎなえた。二人三脚だからこそ、ちゃんと仕上がった
AIは万能ではありません。でも、どこが得意で、どこが苦手かが分かってくると、付き合い方が上手くなります。苦手なところは、こちらが少し手を貸せばいい。今回の「モザイクの5分」は、そのことを、あらためて教えてくれた出来事でした。


コメント