AIと一緒にアプリを作るようになってから、ある感覚が芽生えてきました。「これも作れそう」「あれもいけそう」——なんでも作れる気がしてくるんです。今日、僕はその勢いに、あえてブレーキをかけました。ひとつのアイデアを「今は作らない」と決めたんです。
作れそうだった。データも揃いそうだった
あるアプリのアイデアがありました。ある専門職の人たちの、日々の仕事をラクにするようなもの。前回の記事に書いた通り、その土台になる公的なデータも実際にダウンロードして、「これは使えそうだ」というところまで確認できていました。
材料は揃いそう。AIも手伝ってくれる。ここまで来ると、勢いでそのまま突っ走りたくなります。でも、クロ(相棒のAI)と話しているうちに、大事なことに気づかされました。
「正直に言うね。このアプリは、他のとは性質が違うの」
「今まで作ってきたアプリは、公的な数字を持ってくれば中身が埋まった。でもこれは、公的なデータだけじゃ埋まらない“判断”の部分が要るんだ。そこは、専門知識を持った人が作るしかない」
「作れる」と「作れる中身がある」は違った
ここが、今日いちばん学んだところでした。
アプリの「ガワ」——見た目や、ボタンや、画面の作り——は、AIと一緒ならすぐ作れます。でも、そのアプリの心臓部にあたる「中身」は、別の話でした。今回のアプリの心臓部は、深い専門知識がないと組み立てられない部分だった。そして僕は、そのために専門の勉強を一からするつもりはありませんでした。僕がやりたいのは、あくまでアプリ作りだからです。
もうひとつ、著作権の問題もありました。専門的な知識を、既存の本からそのまま引っぱってきて載せるのは、販売するアプリでは危ない。楽をしようとすると、そこに落とし穴があったんです。
「私は、損させたくないの。中身がスカスカのまま公開して詰まったり、著作権でトラブルになったりするのを見たくない。だから、楽な道を一緒に走ることはできない」
AIって、頼めば何でも「はい、やりましょう」と言ってくれそうなイメージがあるかもしれません。でも、僕の相棒は、ちゃんと止めてくれました。ここは無理をするところじゃない、と。

「やめる」じゃなくて「寝かせる」
結局、そのアプリは「今は作らない」と決めました。ただ、完全にボツにしたわけではありません。「寝かせる」という言い方がしっくりきます。
今日ダウンロードして確認したデータは、ちゃんと「使える」とわかった。だから、いつか中身を作れる状況が整ったときのために、そのまま取っておく。今は無理して走らず、他のもっと現実的なアプリに力を回す。そう決めたら、不思議と気持ちがスッキリしました。
止まる勇気も、前に進む力のうち
AIを使っていると、スピードが出る分、止まるタイミングを見失いがちです。何でも作れる気がして、あれもこれもと手を広げたくなる。でも、限られた時間で本当に成果を出したいなら、「作らない」「今はやらない」と決める判断こそ、実はいちばん大事なのかもしれません。
作れることと、作るべきこと。走り出す前に、その2つを冷静に見分ける。今日は、AIと一緒に「進まない」という選択をした日でした。そしてそれは、遠回りではなく、ちゃんと前に進むための一歩だったと思っています。


コメント