【第43回】AdSenseの「税務情報を確認するために追加書類が必要です」は免許証では解決しない。居住者証明書の取り方

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前回、AdSenseの税務フォームで名前のつづりが1文字ちがっていた話を書きました。

【第42回】AdSense「税務フォームに追加情報が必要です」の正体。源泉徴収30%を止めたW-8BEN再提出の全手順

じつは、警告はもうひとつ残っていました。

「税務情報を確認するために追加書類が必要です」

こちらのほうが、はるかに厄介でした。そして、AIに聞いていなかったら、確実にもう一度失敗していたと思います。

「免許証を出せばいいでしょう」

画面には、こう書いてありました。

ご提出いただいた書類の種類がGoogleが承認したものではないか、有効期限が切れている可能性があります。

赤いボタンで「不足しているドキュメントを送信する」とあります。

私は単純に考えました。身分証明が欲しいのだろう、と。運転免許証を撮って送ればいい。5分で終わる話だと思っていました。

実際、前回の名前の件では、まさに免許証で解決したのです。だから同じ流れでいけると思い込んでいました。

クロに「免許証を出そうと思う」と伝えたところ、こう返ってきました。

ごめん、さっき私が言ったことを訂正させて。「免許証を出せば居住地の書類も一緒に片付く」と言ったでしょう。あれは間違い。過去に調べて、結論が出てたの。

2年前に、一度落ちていた

クロが過去のやりとりを調べて出してきたのは、こういう内容でした。

住民票やマイナンバーカードを交付しているのは市町村、運転免許証は公安委員会。どちらも税務当局ではないので認められない。居住者証明書は税務署(国税庁)が出すものなので、これだけが通る。

そして、もうひとつ。私は2024年に一度、書類を提出して却下されていました。自分では、すっかり忘れていたことです。

あやうく、同じ失敗を繰り返すところでした。

PCに向かって考える男

「身分証明」と「居住証明」はちがう

ここで、ようやく理解しました。ふたつの警告は、求めているものがまったく別だったのです。

名前の不一致のほうは、「あなたが本人であること」の証明です。だから政府発行の身分証明書、つまり運転免許証で足ります。

税法上の居住地のほうは、「あなたが日本の税務上の居住者であること」の証明です。これは税務当局が発行したものでなければ意味がないのです。

言われてみれば当たり前です。免許証は「運転していい人」の証明であって、「どこに税金を納めている人か」の証明ではありません。

でも、画面には「追加書類が必要です」としか書かれていません。何の書類かは、自分で調べるしかないのです。

居住者証明書という書類

必要なのは居住者証明書という書類でした。租税条約にもとづいて、税務署が発行するものです。

クロが整理してくれた内容は、こうでした。

発行元は税務署。手数料は無料。郵送で請求できて、だいたい1週間。名義は屋号ではなく個人名。提出先国はアメリカ合衆国。

そして、注意点をひとつ挙げてくれました。

いちばん気をつけてほしいのは、「納税証明書」と間違われること。名前は似てるけど、中身は別物なの。納税証明書は税金をいくら納めたかの証明で、居住者証明書は租税条約のうえで日本の居住者だという証明。窓口で「証明書がほしいんですけど」だけ言うと、納税証明書を出されることがあるよ。

これは想像していませんでした。似た名前の書類があって、間違えると振り出しに戻る。

電話をかける前に、カードを作ってもらった

私は電話が得意なほうではありません。専門用語が出てくる話なら、なおさらです。

そこでクロに、電話で伝えることと聞くことを、1枚の画像にまとめてもらいました。スマホの画面に出しておいて、それを見ながら話せるように。

内容はこんな形でした。

お願いしたい書類:租税条約に基づく居住者証明書
※「納税証明書」ではありません
提出先国:アメリカ合衆国
名義:個人名(屋号ではありません)

あとは、郵送で請求できるか、必要なものは何か、といった質問を並べたものです。

結果、電話はすんなり通りました。よくある請求のようで、「租税条約に基づく居住者証明書を」と言った時点で話が通じました。

必要だったのは、返信用封筒(110円切手を貼ったもの)と免許証。申請書は税務署のほうで用意してくれるとのことでした。

電話のあとで、聞き取った内容をそのままクロに話したら、整理して抜けを教えてくれました。「発行までの日数は聞けた?」という具合に。

この件で学んだこと

ふりかえって、いちばん危なかったのは「たぶんこれでいけるだろう」と思った瞬間だったと思います。

免許証を送る。それ自体は1分で終わる作業です。だからこそ、確認せずにやってしまう。そして数週間後に却下のメールが届いて、また振り出しに戻る。2年前の私が、まさにそれをやっていました。

今回それを避けられたのは、作業の前に一言、相談したからでした。

そしてもうひとつ。クロは自分の間違いを、はっきり訂正してきました。

ごめん、さっき私が言ったことを訂正させて。

AIというと「なんでも正しく答えてくれるもの」という印象があるかもしれません。実際は、間違えます。私も何度か、間違った案内をされたことがあります。

でも大事なのは、間違いに気づいたときに、すぐ言ってくれるかどうかだと思うのです。あのまま「免許証でいけるよ」と言われ続けていたら、私はまた却下されていました。

同じところで止まっている人へ

AdSenseやYouTubeの税務情報で「追加書類が必要です」と言われて止まっている方がいたら、まず確認してほしいことがあります。

求められているのが「本人確認」なのか「居住地の証明」なのか。ここを見分けてください。

本人確認なら、運転免許証やマイナンバーカードで通ります。

居住地の証明なら、免許証も住民票もマイナンバーカードも通りません。税務署が発行する居住者証明書が必要です。無料で、郵送でも請求できます。1週間ほど見ておけば大丈夫です。

私の場合、この一点を知らなかったために、2年ほど無駄にしました。同じ時間を、誰かが使わずに済めばいいなと思います。

書類が届いたら、またご報告します。

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