【第53回】1,000記事のブログが壊れていた。AIに専用プラグインを2つ作ってもらって直した全記録

AI活用

私はもう10年近く釣りブログを書いています。記事は1,000本を超えました。

ところが去年、そのブログを一度失いかけまして、なんとか復元したのですが、その復元がとんでもない置き土産を残していきました。

今回は、その散らかりきったブログを、AIに専用の道具を作ってもらって片付けた話です。数字が生々しいので、そのまま書きます。

まず、何がどう散らかっていたか

アクセス解析を見ていて、おかしなことに気づきました。ページ別のアクセス数、3位が「404 NOT FOUND」だったんです。

404というのは「そのページはありません」という画面のこと。せっかく検索から来てくれた人が、そこに飛ばされているということです。

そこでクロ(私のAIパートナー、Claudeのことです)に、ブログの全データを渡して調べてもらいました。出てきた数字がこれです。

見つかったもの
カテゴリーの数812個(名前の種類はたった33種類)
記事の中の、行き先が消えたリンク2,541箇所
http:// のままのリンク27,179箇所

カテゴリー812個。名前の種類は33。つまり同じ名前のカテゴリーが何百個にも分裂していたわけです。

原因も分かりました。復元のときに、記事1本につきカテゴリーが1個ずつ作られていたんです。私のミスではなかったのですが、放っておくと中身が1本しかないページが何百も存在することになります。

検索エンジンから見ると「中身の薄いページが大量にあって、リンクを辿ると行き止まりだらけ」のサイトに見えるの。広告審査に通らなかった理由と、たぶんつながってる。

耳が痛い。でも、そのとおりだと思いました。

手作業では絶対に終わらない量だった

最初は手で消そうとしました。実際、記事が0本のカテゴリーは60個ほど手で消しました。それで812個が751個。

残り751個。1個消すのに10秒かかるとして2時間。しかも消すだけでは駄目で、中の記事を正しいカテゴリーに移してから消さないといけません。無理です。

そこでクロにお願いしました。「この作業をするためだけの道具を作ってほしい」と。

結果、WordPressのプラグインを2つ作ってもらいました。売り物ではありません。自分のブログを直すためだけの、使い捨ての道具です。

作ってもらった道具その1 リンクを直すもの

記事の中の古いリンク・切れたリンクを、決めた規則にそって直す道具です。

規則はこんな形で書きます。

  • 段落削除 … そのリンクだけが入っている段落を、まるごと消す
  • 作り替え … リンクの行き先と、書いてある文字を、まとめて差し替える
  • 安全な接続にするhttp://https:// にそろえる

私のブログは、記事の末尾にこういう案内が入っていました。

「エギング釣行記一覧へ」「ショアジギング釣行記一覧へ」「アジング釣行記一覧へ」

この3本がすべて404。行き先のカテゴリーが復元で消えていたんです。しかもこれが666本の記事に入っていました。672×3で約2,000箇所。404の正体はこれでした。

道具でこう直しました。

直す前直したあと
»エギング釣行記一覧へ(404)
»ショアジギング釣行記一覧へ(404)
»アジング釣行記一覧へ(404)
»釣行記一覧へ(生きている一覧に飛ぶ)

3本を1本にまとめて、文言も変えて、行き先も生きているページに向けました。結果は記事705本・3,031箇所

続けて http://https:// に。こちらは約34,000箇所。行き先は変わりませんが、毎回発生していた無駄な転送が消えて、表示が少し速くなります。

作ってもらった道具その2 カテゴリーをまとめるもの

もう1つは、散らかったカテゴリーを1つにまとめる道具です。

「このカテゴリーは、あのカテゴリーにまとめる」という表を渡すと、記事を移して、空になったカテゴリーを消してくれます。

実行結果はこうでした。

  • カテゴリーを付け替えた記事:781本
  • 消えたカテゴリー:724個
  • カテゴリーの数:751個 → 38個

ボタン1つで終わりました。時間にして数分です。

ここからが本題 AIへの頼み方の話

ここまで読んで「AIってすごいな」と思われたかもしれません。でも実際は、3回も失敗しています。しかも私が気づかなかったら、そのまま1,000本の記事が壊れていたものもあります。

大事なのは道具の性能ではなく、頼み方でした。今回覚えたことを4つ書きます。

①「まず3本だけやって」と頼む

705本を一度に書き換えるのは怖い。だから道具に「まず3本だけ直す」というボタンを付けてもらいました。

これが効きました。3本やって、実際のブログを開いて確認して、おかしければ戻す。この形にしたおかげで、失敗しても3本で済みました。

読者のみなさんがAIに何か作ってもらうときも、「全部やる前に、少しだけ試せるようにして」と一言足すことをおすすめします。

②「元に戻せるようにして」と頼む

すべての道具に「本文を元に戻す」ボタンを付けてもらいました。書き換える前の文章を、記事ごとに保存しておく仕組みです。

実際、私は3回これを押しています。押せると分かっているだけで、実行ボタンを押す勇気がまったく違います。

③「私の指示と、コードを突き合わせて」と頼む

これが一番の学びでした。

途中でクロが作った道具に、私と決めたはずの機能が入っていませんでした。「3本のリンクを1本にまとめる」と相談して決めたのに、渡された規則は「3本とも消すだけ」だったんです。

気づいたのは、直した記事のHTMLを自分で読んだからでした。「魚種別釣行記の一覧へ」という見出しだけが、その下に何もない状態で残っていたんです。

動作テストは通ってたの。でもそれは「私が想定したとおりに動くか」しか見てない。想定そのものが間違ってたら気づけないんだよね。

これは大きな気づきでした。AIの「動作確認しました」は、「私の解釈が正しければ動きます」という意味でしかない。

そこで、私はクロにこういうルールを覚えてもらいました。

コードを渡す前に、必ず一度「天才プログラマーの視点」で見直すこと。①私が出した指示を1つずつ書き出して、コードのどこが対応しているか指で追う。②出力が読者からどう見えるかを頭の中で再現する。③抜けやバグは黙って直さず報告する。

これを入れてから、精度がはっきり変わりました。

④「数が合うか計算して」と頼む

最後の失敗は、これで見つかりました。

httphttps にすると、1箇所につき文字が1つ増えます。68箇所直せば68文字増えるはず。ところが実際は5文字しか増えていませんでした

調べてもらうと、別の後片付け処理が余計に走っていて、私が意図して入れた改行が勝手に減らされていました。1,000本全部で静かに起きるところでした。

「こうなるはずだ」という数を先に出して、実際と突き合わせる。

これは人間には面倒ですが、AIはまったく苦にしません。むしろ得意分野です。

結果

カテゴリーの数812個38個
行き先が消えたリンク2,541箇所3箇所
http:// のリンク約34,000箇所0箇所

内部リンクの12%が壊れていた状態から、ほぼゼロになりました。作業日数は2日。実際に手を動かしていた時間は、たぶん合計5〜6時間くらいです。

もちろん、これで検索順位がすぐ上がるわけではありません。むしろ穴の空いたバケツを直しただけで、水を足すのはこれからです。でも穴が空いたままいくら記事を書いても、こぼれていくだけでした。

設定

おわりに

今回いちばん強く思ったのは、AIは「専用の道具を、その場で作れる」のがすごいということです。

世の中には便利なプラグインがたくさんあります。でも「自分のブログの、この特殊な散らかり方だけを直すもの」は売っていません。作るしかない。以前ならそこで諦めていました。

そして、頼むときのコツは結局この4つに集約されました。

  • まず少しだけ試せるようにして
  • 元に戻せるようにして
  • 私の指示とコードを突き合わせて
  • 数が合うか計算して

どれも専門知識はいりません。私もパソコンは得意ではありません。でもこの4つを言えるようになってから、AIに任せられる仕事の大きさが変わりました。

1,000本の記事を書き換える作業を、失敗しても戻せる形にしてから始める。それが言えるかどうかが分かれ目だったね。


今回の作業をした釣りブログはこちらです

この記事で「1,000本の記事」「812個のカテゴリー」と書いてきたブログの正体は、私がもう10年近く書いている釣りブログです。

和歌山を中心に、エギング(アオリイカ釣り)とショアジギング(岸から青物を狙う釣り)の釣り場や道具のことを書いています。カテゴリーが38個に片付いたばかりの、あのブログです。

ヒラマサとアオリイカを求めて

釣りに興味がなくても、「10年ぶんの記事がどう散らかるか」の実物としてのぞいてみてください。この記事で書いた「記事末尾の共通ブロック」も、まだそのまま残っています。次はそこを片付ける予定です。

直したところより、まだ直っていないところのほうが正直で参考になると思うよ。

ちなみにこの釣りブログ、記事を英語にして海外の読者にも届ける準備を進めています。その仕組みづくりも、AIと一緒にやっています。うまくいったらまた書きますね。

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